ブラインドサッカーとは?ルールや道具と魅力

               

筑波大学 体育系 研究員 三枝 巧

ブラインドサッカーは視覚障がい者がプレーするサッカーです。

パラリンピックの正式種目であり、一般のフットサルのルールに加えて、いくつかブラインドサッカー独自のルールがあります。

ここでは、ブラインドサッカーのルールや道具、その工夫点、ブラインドサッカーの魅力などについて紹介します。

ブラインドサッカーとは?

視覚障がい者のためのサッカーは二種類あります。

ブラインドサッカー

全盲の選手がプレーします。

ロービジョンフットサル

弱視(視野が欠けたり、ぼやけたりするなど見えにくい状態)の選手がプレーします。

(いずれもゴールキーパー(GK)は目の見える人が努めます。)

ブラインドサッカーのルール

音の出るボール

ブラインドサッカーでは、転がると”カシャカシャ”と音が出る特殊なボールを使用します。

アイマスクを付けたプレイヤーは、ボールの音を聞くことで、ボールの位置を知ることができます。

アイマスクの着用

フィールドプレーヤー4名(GKを除く)は、アイマスクをつけてプレーします。

国内のルールでは、アイマスクをつけて同じ条件にすることで国内大会にも参加でき、目の見える人も弱視の人も共にブラインドサッカーを楽しむことができます。

ボイ!という声

ボイ(Voy)とは、スペイン語で「行くぞ!」という意味です。

ボールを取りに行くプレイヤーは、ボールを持っている相手に向かっていくときに「ボイ!」と声を出さなければなりません。

選手の存在を知らせ、危険な衝突を避けるためのルールです。

ガイド(コーラー)

相手ゴール裏に味方であるガイド(コーラー)と呼ばれる、声で情報を伝える仲間が立ちます。

アイマスクを着用しているフィールドプレイヤーに、ゴールからの距離や角度、シュートのタイミングなどを伝えます。

サイドフェンス

ブラインドサッカーでは、サイドフェンスが設置されています。

ボールがサイドラインを出てしまうことを防いだり、選手がピッチの大きさや向きを把握することの助けとなります。

サポート・リスク管理

国内ルールでは衝突したり、転倒したりした時の頭部の外傷を予防するために、保護用のヘッドギアを装着します。

国際ルールでは、ヘッドギア着用は義務付けられていません。

ブラインドサッカーの魅力

お互いに声を掛け合い、コミュニケーションを深められること、ピッチ上を自分の考えと判断で自由に走って動けることは、ブラインドサッカーの魅力といえます。

児童・生徒を対象にした活動

ブラサカキッズキャンプ(関東では「ブラックロック・ブラサカキッズキャンプ」として実施)

視覚障がいのある小中高生を対象としたスポーツキャンプ。

SMBC日興証券 ブラサカ・キッズトレーニング

小学生・中学生の視覚障がい児を対象とした、ブラインドサッカーの練習会。

フィアットカルチョキッズ ブラサカ・スポーツ探検隊

視覚障がい児がサッカー以外の様々なスポーツを体験するイベント。

 

お問い合わせ先

NPO法人日本ブラインドサッカー協会

〒169-0073 東京都新宿区百人町1-23-7 新宿酒販会館2F

TEL:03-6908-8907

FAX:03-6908-8908

Email:info@b-soccer.jp

 

障害者の余暇と就労の充実に向けて

これまで私たちは重度障害者の余暇の充実のため、障害者スポーツイベントの開催や、障害者スポーツのガイドブック制作などを通じて、障害者スポーツの普及活動を行なってきました。
2016年4月に法人を設立し、参加者も協力してくれるスタッフの数も増えてきましたが、財源が都などの助成金がメインであるために活動を拡大していくことが難しくなってきました。また、障害者の方々には、余暇だけではなく、就労意欲を持った方々も多くいらっしゃるため、就労機会を作りたいという思いがありました。

これまでも重度障害のある方々で就労意欲のある方は多くいましたが、通勤が困難なために就労できないという課題を抱えていました。この課題はリモートワークにより解決できるということが言われてきましたが、企業側でリモートワークが浸透していないためになかなか進みませんでした。

コロナの影響により企業側でのリモートワーク環境の整備が進んだこともあり、いくつかの企業様からリモートワークによる重度障害者の雇用に関するお問い合わせをいただくようになりました。
今後さらに「リモートワークによる重度障害者の就労支援」を広げていくため、この度、新たに法人「株式会社CMU Holdings(コミュホールディングス)」を設立することにいたしました。
取材やメディア掲載・講演会などお問い合わせ
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