ハンドサッカー大好き!【特別支援学校高等部3年 大原 咲奈】

               

東京都立肢体不自由特別支援学校の高等部3年生 大原 咲奈

学校が大好きで、みんなの前でいろいろな行事の司会や役員、生徒会にも入り、同じ学年だけでなく、先輩や後輩のお友達もたくさんいます。

スポーツを始めたきっかけ

スポーツを始めたきっかけは、もともと体を動かすのが好きだから。
特別支援学校の中では、電動車椅子を使っていますが、外では、お母さんに車椅子を押してもらっています。
中学部2年で入部したハンドサッカーは、特別支援学校の先生方が、障害を持っていても、ほんの少し自分で動くことができれば参加でき、みんなでできる競技を、と考え作った競技です。
年に1度、東京都内の肢体不自由特別支援学校18校が参加して大会が行われます。

私は左手しかうまく使えないけれど、できるポジションがあります。
また、電動車椅子を使って、自分で動いてシュートができるので楽しいです。
他に、高等部になってから、東京都身体障害者スポーツ大会に参加しています。
この大会は、障害の区分で参加できる競技がいくつかあり、自分で参加する競技を決め、記録が上位の人は、全国大会に出場ができます。

参加している種目

私の種目は、電動車いすの13メートル走と、ビーンズバック投げ。
レースは全員がゴールするまで待ってくれるし、ビーンズバック投げは、いろいろな投げ方でも良いので、私もできます。
ボッチャも参加していますが、自分では投げられないので、ランプスと言うスロープを使って指示します。
どれも普段練習を特別にしているわけではありませんが、学校卒業してもOB、OG会に入ってスポーツを続けていきたいです。
普通のスポーツをするのは難しいけれど、障害者のスポーツは、参加できるものがたくさんあるので、動けない、できないとあきらめないでください。

母親の目線から

高等部になると、体が大きくなり、外出する機会が減っていたので、スポーツに参加できてよかったです。
学校の先生方には、感謝の気持ちでいっぱいです。
ただ、土日に練習日は大会があるので、学校生活に疲れが出ないよう体調管理に気を使いました。

大会となるとトイレが大変で、車椅子が入れるトイレがあっても、ベッドがないので、介助が大変でした。
部活動では、基本親が送迎、付き添いなのですが、用事があるときは介護タクシーを利用するなど、活動以外でも自立への経験ができました。
何より、本人が普通の高校生のように、部活動に入り、いろいろな経験ができたことが1番良かったと思います。

障害者の余暇と就労の充実に向けて

これまで私たちは重度障害者の余暇の充実のため、障害者スポーツイベントの開催や、障害者スポーツのガイドブック制作などを通じて、障害者スポーツの普及活動を行なってきました。
2016年4月に法人を設立し、参加者も協力してくれるスタッフの数も増えてきましたが、財源が都などの助成金がメインであるために活動を拡大していくことが難しくなってきました。また、障害者の方々には、余暇だけではなく、就労意欲を持った方々も多くいらっしゃるため、就労機会を作りたいという思いがありました。

これまでも重度障害のある方々で就労意欲のある方は多くいましたが、通勤が困難なために就労できないという課題を抱えていました。この課題はリモートワークにより解決できるということが言われてきましたが、企業側でリモートワークが浸透していないためになかなか進みませんでした。

コロナの影響により企業側でのリモートワーク環境の整備が進んだこともあり、いくつかの企業様からリモートワークによる重度障害者の雇用に関するお問い合わせをいただくようになりました。
今後さらに「リモートワークによる重度障害者の就労支援」を広げていくため、この度、新たに法人「株式会社CMU Holdings(コミュホールディングス)」を設立することにいたしました。
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