障がい者スポーツの学生ボランティアとしての取組み【早稲田大学スポーツ科学部 本間 薫】

               

早稲田大学スポーツ科学部 本間 薫

ボランティアを始めたきっかけと活動内容

最初は体験したことがない世界に触れてみたいということが始まりでした。

近隣の障がい者スポーツ施設で、ある障がい者サッカーチームがボランティアを募集していることを知り一度見学に行ったところ、その独自のルールや用具、ダイナミックなプレーに面白さを感じ、そのままボランティアとして関わっていきました。

もともと、様々な人が一緒に楽しめるスポーツを実施したいという思いがありました。

ボランティアとして関わっていた障がい者スポーツであれば老若男女、障がいの有無に関わらず、一緒にスポーツを楽しむことができると思い、現在は健常者と障がい者が共にスポーツを楽しめるイベントを企画・運営しています。

ボランティアを始めて、大変だったこと

やはり最初はどのように接すればよいか、触れる時はどのように触れればよいかなどといった、会話の難しさやケアの程度に迷いがありました。

それはもちろん今でも感じる部分ではありますが、打ち解けるにつれ普段友達と接することと何ら変わりはないということに気づきました。

 

障がい者スポーツに関わるにはどんな事が必要

障がい者に関わるからと言って変に気を張らないことでしょうか。

特に障がいに対する知識が低い場合には、障がい者スポーツに関わり何かを始めようと思うとリスクばかりが思い浮かびますが、それは専門家に任せればよいことで。

純粋に新しい世界を体験してみるという気持ちで様々な障がいに触れてみることが重要だと思います。

わからないからこそ多くの人に話を聞いてみることです。

すると今までになかった様々なつながりが生まれ、学生だからこそ必要な人脈を得ることができます。

少しでも障がい者スポーツに関わりたいなと思っている方へ

障がい者スポーツに関わるにあたり、「助けてあげる」という意識を持つ必要は全くありません。

会話をしてみること。一緒に身体を動かしてみること。

それがそのプレーヤーやその競技を支えることにつながります。

選手と共に楽しむことが結果、自分の知識や人脈につながってくると思います。

私は障がい者スポーツに関わるようになってから、自分のやりたいと思っていたことを形にするために動くことができるようになりました。

それは障がい者スポーツがまだまだ発展途上であり、ヒトや新しいコトを必要としているからであると思います。

まずは競技を観に行き、選手と楽しんでみることが重要だと思います。

障害者の余暇と就労の充実に向けて

これまで私たちは重度障害者の余暇の充実のため、障害者スポーツイベントの開催や、障害者スポーツのガイドブック制作などを通じて、障害者スポーツの普及活動を行なってきました。
2016年4月に法人を設立し、参加者も協力してくれるスタッフの数も増えてきましたが、財源が都などの助成金がメインであるために活動を拡大していくことが難しくなってきました。また、障害者の方々には、余暇だけではなく、就労意欲を持った方々も多くいらっしゃるため、就労機会を作りたいという思いがありました。

これまでも重度障害のある方々で就労意欲のある方は多くいましたが、通勤が困難なために就労できないという課題を抱えていました。この課題はリモートワークにより解決できるということが言われてきましたが、企業側でリモートワークが浸透していないためになかなか進みませんでした。

コロナの影響により企業側でのリモートワーク環境の整備が進んだこともあり、いくつかの企業様からリモートワークによる重度障害者の雇用に関するお問い合わせをいただくようになりました。
今後さらに「リモートワークによる重度障害者の就労支援」を広げていくため、この度、新たに法人「株式会社CMU Holdings(コミュホールディングス)」を設立することにいたしました。
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